コラーゲンは口からだと意味ないというのは嘘!元気な肌を作るレシピ
コラーゲンを口から入れても意味がないというのは、一昔前の話なのです。
今は口から入れて分解されたコラーゲンが、どのようにして効果を発揮しているのか、大学の研究によって確認されています。
「コラーゲンを摂取しても効果がない」という見解をよく聞くのですが、それなら最近なぜコラーゲン食品が大きく宣伝されているのでしょうか?
コラーゲン鍋を食べた翌日に、肌の調子が良くなるのも、気のせいなのでしょうか?
コラーゲンサプリやすっぽん小町など、綺麗になった人の体験談などは”すべてウソ”だということはありません。今までは「よくわからないから、効果がない」と突っぱねられたというのが正しいでしょう。
コラーゲンの最近の研究事情を踏まえて、「どういう風にコラーゲンをとれば、お肌のハリを取り戻せるのか」を一緒に見ていきましょう。
1.今まで「意味ない」と言われていた理由は?
「コラーゲンを経口摂取しても意味がない」というのは、10年近く前の情報が繰り返し伝えられているだけなのです。
ただ、「意味がない」という説が気になる方もいるかもしれません。「意味がないというからには、それなりに理由があるからなんじゃないの?」と。
昔の人が「意味がない」と言っていたのは、吸収されたコラーゲンが”体内に届いていること”がわからなかったからなのです。
理屈で考えると、コラーゲンは分解されてアミノ酸になるから皮膚に直接影響しない。回り回って、皮膚の栄養になるからお肌が綺麗になると考えられていたのです。
ところが「経口摂取のコラーゲンペプチドが皮膚に届く」ということが研究の結果わかったことから、「コラーゲン意味ない説」が崩れかけているのが現在なのです。
皮膚に届くことを証明した研究の一つに、ファンケルが横浜市立大学と合同で行ったコラーゲン機能性研究にあります。
株式会社ファンケルは、2011 年から文部科学省イノベーションシステム整備事業「先端融合領域イノベーション
創出拠点形成プログラム」で、中心拠点の横浜市立大学とコラーゲン機能性研究を行っております。その研究の中で、経口で摂取したコラーゲンペプチド※2が皮膚にまで届いていることを確認しました
「意味がある」「意味がない」という説はいまだに色々なところで言われていますが、研究が進んだことで少しずつ前進しているのは間違いがないと言えます。
2.コラーゲンができる3つのステップ
口から入れたコラーゲンは、どういう流れになっているのでしょうか。くわしく見ていくことにしましょう。
胃で分解
↓
小腸で吸収
↓
再び合成
↓
皮膚に届く
という流れになっています。
コラーゲンを口から入れると、胃の中で酵素を使って細かくなり、小腸で吸収されます。
コラーゲンは「たくさんのアミノ酸が合体したもの」と考えると、わかりやすいと思います。コラーゲンが胃で分解されてアミノ酸や「ペプチド」といったアミノ酸の固まりになるのです。
「はじめからコラーゲンを入れておけば、勝手に分解されて吸収されるのでは?」と思うかもしれません。
コラーゲンのまま胃に入れると分子量が大きい(サイズが大きい)ので、消化されずにそのまま小腸もスルーされてしまうのです。
コラーゲンは、胃で分解しやすいように「コラーゲンペプチド」などの低分子(大きさの小さいコラーゲン)にして口の中に入れることで、スムーズに分解されます。
ちなみに食べ物に含まれるコラーゲンのほとんどが「ゼラチン」なのです。ゼラチンはコラーゲンを少し小さくしたものですが、消化吸収はそれほど良くありません。
コラーゲンをしっかり吸収させるには、サプリやドリンクなど「コラーゲンをペプチド化」したものでなければ効率が悪いのです。
●コラーゲン・・1000個くらい合体
●ゼラチン・・200~500個
●コラーゲンペプチド・・10~50個
●アミノ酸
サプリやドリンクで発売しているメーカーは、いかに「ペプチド」状態にして、体に取り込んでもらうかに日々研究を注ぎ込んでいると言えます。
3.コラーゲンの「合成」がカギ
コラーゲンが吸収されやすいように、ペプチド化したものを選ぶのは大事です。
ほとんどのサプリやドリンクは、ペプチド化したものをすでに配合しています。
どのくらいの分子量(粒の大きさ)なのかは、メーカーごとに明らかにしていない部分ですので、比べるのは難しい部分です。
少なくとも、「低分子化」「ペプチド化」したものを選ぶのが最低条件といえるでしょう。
ここで、一番大事なポイントを言います。
コラーゲンを作るには、単に吸収が良ければ良いワケではありません。「合成」もしっかりすることが大事です。
先程の表を、もう一度のせておきます。
①胃で分解
↓
②小腸で吸収
↓
③再び合成
↓
皮膚に届く
一般的なサプリやドリンクは、②のことを考えて作られたものがほとんどなのです。「低分子コラーゲン」「コラーゲンペプド」というのをウリにしています。
もちろん「②の吸収」も大事なのですが、「③の合成」も含めたケアをしなければ、非常に効率が悪いと言えます。いくら吸収されても、実際にコラーゲンとして使われなければ意味がありませんから。
消化されたコラーゲンは、血液を通じて全身を巡っていきます。言ってみればコラーゲンを合成するための「材料」が皮膚のところに運ばれてくるわけです。
コラーゲンの合成には「アミノ酸」が必要だということを、ご存じでしょうか。アミノ酸であれば何でもよいというわけではなく、特定のアミノ酸が合成するには必要なのです。
●リジン
●プロリン
といった2つのアミノ酸を一緒に運ばなければ、コラーゲンを作ることができないのです。
リジンは「必須アミノ酸」といい、食べ物からおぎなわなければ作られません。牛乳やチーズ、大豆や小麦、蕎麦や魚介類、レバーなどから摂取することが可能です。
プロリンは反対に、体内で合成できる「非必須アミノ酸」というものです。
コラーゲンをしっかり補給するのは大事ですが、合成をサポートする「リジン」「プロリン」といったアミノ酸も忘れてはいけないものなのです。
ある程度はリジンもプロリンもカバーできますが、加齢により衰えたコラーゲンの生成をカバーするには、しっかり補ってあげることが必須といえるでしょう。